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WESTERN MUSIC ON SHINOBUE

アリア(ゴルトベルク変奏曲)Aria

Johann Sebastian Bach(1685–1750) ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
Goldberg Variations, BWV 988 — Aria / ゴルトベルク変奏曲 より アリア

アリア(ゴルトベルク変奏曲)の絵
ベルナルド・ベッロット『エルベ川右岸から見たドレスデン』1748年
出版
1741年ごろ、ニュルンベルクで『クラヴィーア練習曲集』第4部として
原曲の編成
2段鍵盤のチェンバロ
調・拍子
ト長調・4分の3拍子(サラバンド)
この楽譜
Mutopia Project(CC BY-SA 3.0)の右手を笛、左手を伴奏にした

楽譜

三本調子(古典調)の笛の運指で書いています。原曲と同じト長調・同じ高さを吹きます。×の運指は20か所です。小さな数字は、伴奏に合わせるときのメリ・カリの目安です(実測した三本調子の値。笛によって前後します)。ピアノやギターの伴奏は、原曲のままの高さ(A=440Hz)で、そのまま合わせられます。

楽譜 1ページ目楽譜 2ページ目
⎙笛の楽譜(PDF)A4・2ページ ⎙ピアノ伴奏付きの楽譜(PDF)A4・3ページ ⎙ギター伴奏付きの楽譜(PDF)A4・4ページ ⎙標準の運指(一=ド、八本調子前後)の楽譜(PDF)A4・1ページ ⎙曲目解説(PDF)印刷して、楽譜に添えて
運指の読み方
一 二 三 … 七
呂音(りょおん。低い音)
1 2 3 … 7
甲音(こうおん。一段高い音)。呂と同じ指で、息を強めます
点の付いた 2・3、8
大甲(だいかん。さらに高い音)。8 は大甲のド
数字の右上の ×
半音下げる指づかい(穴の一部を塞ぐ)。塞ぐ量は運指表をご覧ください
赤い ↑ ↓
その音だけ1オクターブ上げて/下げて吹く(笛の音域に収まらない音)
筒
筒音(すべての穴を塞ぐ)

お稽古用の音源

伴奏に合わせて吹くための、コンピュータで鳴らした音源です。「笛の旋律入り」で旋律を覚え、「伴奏だけ」で合わせて吹いてみてください。高さは A=440Hz で、このページの楽譜と同じ調です。三本調子の笛なら、楽譜の運指で、音源に合わせてそのまま吹けます。楽譜の繰り返しも、そのとおりに演奏しています。

音源
笛の旋律
速さ
合う笛三本調子(古典調)一 がおよそソの笛
この音源を保存(MP3)

音源は、MuseScore Studio の音色(Muse Sounds)で、楽譜から作りました。藤舎名玄の演奏ではありません。

作曲者

ヨハン・ゼバスティアン・バッハは、ドイツ中部のアイゼナハに、代々音楽家を出した家に生まれました。ヴァイマルの宮廷オルガニスト、ケーテンの宮廷楽長を経て、1723年からはライプツィヒの聖トーマス教会のカントル(音楽監督)を務め、その地で生涯を終えました。

ケーテンの宮廷(1717〜23年)は、礼拝に手の込んだ音楽を用いない改革派の宮廷だったため、バッハはこの時期、器楽曲に力を注ぎました。無伴奏ヴァイオリンや無伴奏チェロのための曲、『ブランデンブルク協奏曲』、『平均律クラヴィーア曲集』第1巻などは、この時期に生まれています。

生前は、作曲家としてよりも、オルガンの名手として知られていました。没後はしばらく忘れられましたが、1829年にメンデルスゾーンが『マタイ受難曲』を蘇演したことをきっかけに、19世紀に再評価が進みました。

曲の成り立ち

1741年ごろ、バッハは『クラヴィーア練習曲集』の第4部として、「2段鍵盤のチェンバロのための、アリアとさまざまな変奏」を出版しました。のちに『ゴルトベルク変奏曲』と呼ばれる曲集です。

この名は、バッハの伝記作者フォルケルが伝えた逸話によります。不眠に悩んでいたロシアの外交官カイザーリンク伯爵のために、伯爵に仕えていた若いチェンバロ奏者ゴルトベルクが、眠れない夜にこの曲を弾いたというものです。ただし、この話を確かめる資料はなく、ゴルトベルクも当時はまだ十代前半でした。

アリアの旋律は、バッハの2番目の妻アンナ・マグダレーナの音楽帳(1725年に始まる)にも書き込まれています。曲集は、このアリアで始まり、30の変奏を経て、最後にもう一度同じアリアで閉じます。

曲調と聴きどころ

アリアは、ゆったりした3拍子の舞曲サラバンドの形で書かれています。2拍目に重みを置く、落ち着いた足取りです。右手の旋律には、トリルや前打音などの細かな装飾がちりばめられ、まるで歌い手が飾りながら歌うようです。

曲集の30の変奏は、このアリアの旋律ではなく、左手の低音の進み(ソ・ファ♯・ミ・レ…と下りる32小節の骨組み)と、その和音をもとに作られています。アリアを吹くときは、この低音の歩みを感じながら吹くと、曲の形がよく見えてきます。

曲の流れ

小節の番号は、このページの楽譜の小節番号です。

小節内容
1〜8主題。低音がソ・ファ♯・ミ・レと下り、旋律は装飾をちりばめて静かに歌い出す
9〜16ニ長調へ向かい、16小節で前半を閉じる。くり返す
17〜24後半。ホ短調へ移り、陰りのある響きになる
25〜3216分音符の流れで、ト長調へ戻り、静かに閉じる。後半をくり返す

Mutopia Project(CC BY-SA 3.0)の右手を笛、左手を伴奏にした