藤舎の紋 藤舎名玄TOSHA MEIGEN ― 詞章ライブラリーへ戻る
長唄

都風流みやこふうりゆう

長唄  昭和二十二年(1947)初演  久保田万太郎 作詞 四代目吉住小三郎・二代目稀音家浄観 作曲

都風流 年の市の熊手
年の市の熊手

吉原界隈の初夏から冬までの歳時記を、季節の景物を連ねて描いた長唄。戦後まもない昭和二十二年、久保田万太郎の作詞、四代目吉住小三郎・二代目稀音家浄観の作曲になり、二人はこの曲を長唄研精会での引退公演の演目とした。江戸の俳人・酒井抱一が詠んだ「これよりしてお馬返しや羽織不二」の句——浅草の小さな富士詣の趣向——から起こし、富士と筑波を望む夏の川景色、草市や虫売りの宵、秋の菊供養、時雨のころのべったら市、酉の市とたたみかけて、廓の暮れの拍子木へ。結びは年の市、雪の傘。焼け跡の東京から、ありし日の吉原の四季を懐かしむ、軽妙で艶のある一曲である。三味線の華やかな後半が聴きどころ。

あらすじ

吉原界隈の初夏から冬までの歳時記を描いた長唄。久保田万太郎 作詞。詞章本文は著作権が存続しているため、このライブラリーには掲載していない。

この曲の詞章(歌詞)は、作詞者・久保田万太郎(昭和三十八年没)の著作権が存続しているため、当ライブラリーには本文と現代語訳を掲載していない。保護期間の満了(二〇三三年末)ののちに、本文と現代語訳を加える予定である。

作曲の四代目吉住小三郎・二代目稀音家浄観の著作権も同じく存続している。演奏・お稽古には市販の稽古本・歌詞集をお使いいただきたい。

冒頭に引かれる「これよりしてお馬返しや羽織不二」は江戸の俳人・酒井抱一の句(こちらは著作権消滅)。お馬返しは富士詣の道の、馬を返して徒歩になる場所のこと。浅草の富士詣(小さな築山の富士)に掛けている。

曲の運びと初演の事情は、長唄三味線方・杵屋勝壽氏のサイトの曲解説を参照した。

本ページは解題のみの特別な扱いである。当ライブラリーの他の曲と違い、詞章と現代語訳の段組みがない。